遺品整理を行う上で最も大切なこと

こんにちは。株式会社シンパシー 代表取締役の佐藤です。

僕が遺品整理業に携わって4年。独立してから個人事業主時代も合わせて3年が経ちました。

遺品整理業界に携わる前は、警察官を10年、トラックドライバー、飲食店従業員、営業職、パチンコ屋さんのアルバイト、便利屋業など、自分が本当に心からやりたい仕事が見つからず、転職を繰り返しておりました。

そんな中、便利屋業でアルバイトをしていたときに遺品整理という仕事があることを知り、はじめて遺品整理という仕事に興味を持ったのです。

即座に遺品整理について調べまくり、そして速攻で大阪の某大手遺品整理会社に面接の依頼をし、採用。晴れて遺品整理業界の人となったわけです。

それが2016年2月のことでした。

ちょっと前置きが長くなりましたが、遺品整理という仕事に携わる人間として最も大切なことがあります。

それは、

だと僕は思っています。
採用されてしばらくは仕事の流れを体に覚え込ませるだけで精一杯でしたが、仕事を覚えてきたら今度は頭の中や心に仕事の本質を覚え込ませていきました。

遺品整理のお客様の中には、作業が完了した後に三つ指を着き、涙を流しながら
ありがとうございました…
とお礼をおっしゃってくれる方もいらっしゃいます。

僕はその姿を見て衝撃を受けたのです。
警察官時代を含め、三つ指をついて泣きながらお礼を言われた経験なんて一度もなかったからです。
そしてその経験は何度も何度も味わうことになります。

僕が就職した遺品整理会社はたまたま当時僕が住んでいた場所から近かったから面接したのですが(笑)、本当にラッキーなことに非常に忙しい会社で、たくさんの現場の経験を積ませてもらえました。
現場リーダーとして現場に行ったり、サブリーダー的な役割で現場に行かせてもらえる機会も多くありました。

そんなふうにたくさん現場の経験を積ませてもらいながら、たくさんのお客様の「涙を流しながらのありがとう」を見て、

この涙は心からの涙だ。この涙を、このありがとうを裏切るようなことをしてはいけない…

と決意したのです。

当時の会社では8ヶ月間勤務した後、独立して個人事業主としてシンパシーを立ち上げました。
8ヶ月という短い期間の修行でしたが、とてつもない量の現場を経験させていただき、おそらく2年か3年くらいの密度で修行できた気がしています。
当時の会社名は伏せますが、本当に感謝しています。

そして僕は今、独立して3年。
4年目に突入するこのタイミングで株式会社シンパシーとして始動しました。
決して忘れてはならない気持ちや思いというのを育みながら歩んできました。

志を持てない遺品整理会社はおそらく淘汰されていくと思っています。
遺品整理会社の商品は「家具や家財を搬出する労働力」ではない。
「我々遺品整理士の心」である。

遺品整理士は名乗るのは簡単だし、会社を立ち上げるのも簡単です。
資本力があれば、綺麗なホームページはいくらでも作れるし、フランチャイズ化してグループを大きくしていくことだってできる。広告だってたくさん打って集客にも苦労しないだろう。

だけど、涙を流しながら言う「ありがとう」の本当の意味を知りながら作業すること(心の密度)は薄くなってしまうのではないかと思ってしまうのです。

その涙を絶対に裏切ってはいけないんだと僕は信じています。

僕の志はそこにある。

正しい例えかどうかわかりませんが、おいしいラーメンを食べてもらいたいというラーメン店と、儲かりそうだからなんとなく始めたラーメン店と、どちらがおいしそうかと問われたら、ほぼ間違いなく前者を選ぶと思います。

僕の遺品整理士としての志は、

流した涙を裏切らないこと。
家族の手のような作業を約束すること。

です。
シンパシーが会社として存在する以上、利益の追求は使命です。
しかし、この志はずっと持ち続けていきたいと思っています。

今日はこんな感じで締めたいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

株式会社シンパシー
代表取締役社長 佐藤洋平